PC動作が重たい原因とPCを軽くする方法

「最近どうもパソコンの動作が遅く感じる」
「重いPCを軽くする方法はないの?」

同じパソコンを何年も使っていたり、仕事とプライベートのパソコンが同じだと、パソコンの動作が遅くなってイライラすることも多いのではないでしょうか。

こちらの記事ではパソコンの動作が重くなる原因や、軽くする対処法を中心にご紹介します。
パソコンを常時使いやすくするには、定期的なメンテナンスや設定が必要です。
適切な方法を知って、いつでもサクサク使えるパソコンにしておきましょう!


1.パソコンの動作が遅くなる主な原因と対処法

こちらではパソコンの動作が遅くなる原因ごとに、対処法を紹介していきます。

起動ドライブの空き容量を確保する

WindowsをはじめとするOSが快適に動作するためには、起動ドライブに十分な空き容量を確保する必要があります。
パソコンの動作が遅くなったと感じたら、まずは起動ドライブの空き容量をチェックしましょう。

空き容量がほとんどない場合は、しばらく使う予定のないファイル等を別のドライブに移動することをおすすめします。
デフォルトの保存場所を変更したいときは、「設定」メニューの「システム」→「ストレージ」から変更できます。

高速スタートアップで起動時間を早くする

Windows10から搭載している、「高速スタートアップ」という機能を使えば、シャットダウン状態からパソコンを素早く立ち上げられます。

電源がオフ状態からの起動が遅く感じる場合は、こちらの設定を確認してみましょう。
ただし高速スタートアップ機能を有効にすると、シャットダウンの時間が遅くなったり、BIOS(バイオス)の設定画面に入れなくなるなどのデメリットがあります。

視覚効果を無効化にして動作改善

Windowsに搭載されている視覚効果を無効化することで、動作改善を図るという方法があります。

Windowsにはウィンドウにアニメーションや陰影をつけるという機能があり、見た目が良くなるものの、システムに負荷がかかってパソコンが重くなる原因になります。
少しでもパソコンを軽くしたい場合は、Windowsの視覚効果を無効にしてみましょう。

<設定方法>

  • Windowsのロゴをクリック
  • 歯車マークを選ぶ
  • 「Windowsの設定」
  • 「システム」
  • 「バージョン情報」
  • 右側の「システム情報」
  • 「システムの詳細設定」
  • 視覚効果タブを選び「パフォーマンスを優先する」を選択。
  • 「OK」ボタンをクリック

これで設定が適用されます。

自動メンテナンスの停止

パソコンの自動メンテナンスを停止すれば、パソコンの動作が早くなることも。
自動メンテナンスとは、「毎日決まった時間にシステムのスキャンやソフトウエアのアップデートを自動で行ってくれる機能」のことです。

自動メンテナンスを実行している間は、どうしても動作が遅くなります。
したがって、負荷のかかりそうな作業をする時は、あらかじめ自動メンテナンスを停止することをおすすめします。

重いアプリを特定して削除する

容量が大きいアプリを特定して、パソコンに負荷がかからないように削除するという方法があります。
特に心当たりがないのにパソコンが重いときは、重いアプリが起動中の可能性も考えられます。

<重いアプリを特定する方法>
「タスクマネージャー」→「詳細」→「プロセス」タブからアプリ一覧を「メモリ」の順で並び替えて、不要なアプリを削除します。

フォルダオプションのカスタマイズ

フォルダオプションのカスタマイズによって、重いパソコンを軽くすることが可能です。

設定方法は「エクスプローラー」上のタブから「表示」を選び、「詳細設定」にある項目のチェックを外します。
ウィンドウ上部にある「フォルダの表示」→「フォルダに適用」をクリックすればOKです。

電源オプションの変更

「電源プランの選択」から電源オプションを変更することで、パソコン動作を早くし、パソコンのパフォーマンスが改善することもあります。

  • 「コントロールパネル」をひらく
  • 「システムとセキュリティ」をクリック
  • 「電源オプション」をクリック
  • 「詳細な電源設定の変更・選択」の「高パフォーマンス」を選択

不要なファイルを自動的にリストアップして削除

Windows10には不要なファイルを自動的にリストアップして削除してくれる「ストレージセンサー」という機能があります。
これを実行するとパソコンの空き容量が増え、動作を改善できます。

外付けHDDにデータ保存

購入費用はかかるものの、外付けHDDを準備して、容量の大きなデータや頻繁に使わないファイルを移すのもパソコンを軽くするのにおすすめです。
特にSSDが搭載されたパソコンを使用している方は、OSとアプリ以外は外付けHDDを常時接続にして、そちらを保存先に設定した方がパソコンの空き容量を確保できます。

古いパソコンは買い替え

古いパソコンをご利用の場合は、新しいものへと買い替えることをおすすめします。

パソコンは長く使えば使うほどパフォーマンスは低下します。
性能は日々進化していて、パソコンを新しい機種へと買い替えるだけで、動作が格段に速くなることも。

また、古いパソコンはOSのサポート期間が終了することで、システムやセキュリティのプログラムが更新されないという問題も起こってきます。
ウイルスによってパソコン動作が遅くなる恐れもあるので注意しましょう。


2.ソフトを使ってパソコンの健康診断してみよう

安全性を診断するソフトを使用して、お使いのパソコンの健康診断をしてみませんか?

人間と同様にパソコンも定期的なチェックが必要です。
「最近パソコンが重いな」「パソコンの動きが遅い」と感じたタイミングや、新しく周辺機器を取り付ける前に実行してみましょう。

ハードウェアが原因

ソフトを使った診断により、ハードウェアが原因だと分かることがあります。
ハードウェアとはパソコン内部の部品のことで、次のようなものがあります。

  • ハードディスク(HDD/SSD)
  • メモリ
  • マザーボード
  • 冷却ファン

パソコンのメモリ容量が不足するとパソコンの処理動作が遅くなります。
また急にパソコンがフリーズするのは、HDDの故障が原因も考えられます。

その他には、パソコン内部にホコリやごみが溜まっていないか確認してみましょう。
ホコリが溜まっていると内部を冷却するための冷却ファンが動かなくなり、動作に不具合が生じることが考えられます。    

ソフトウェアが原因

パソコンの健康診断の結果、ソフトウェアに原因が発見されることもあります。
ソフトウェアとはパソコン内部のOS(Windows・Mac)やアプリのことです。

重いアプリを同時に何個も起動させているときや、Windowsの視覚効果が設定されているとメモリに負荷がかかり、パソコンが重くなります。


3.PCを常に軽くするには

パソコンを常に使いやすい状態にするには、適宜パソコンを軽くするための設定や作業が必要です。

スタートアップアプリの削除

スタートアップアプリを削除すると、パソコンを常に軽い状態にしておけます。
スタートアップアプリとは、パソコンの電源を入れた時に自動的に起動するアプリのことです。
パソコンを購入してすぐの時点ではそれほど動作に影響がありませんが、アプリの数が増えすぎると重くなる原因になります。

スタートアップアプリの削除方法はWindows10の場合、「設定」→「アプリと機能」→「スタートアップアプリ」から無効化できます。

バックグラウンドアプリを無効にする

バックグラウンドアプリを無効にすると、パソコンが重くなるのを防げるでしょう。
バックグラウンドアプリとは、画面上で作業していない時でもバックグラウンドで情報を取得していたり、更新するアプリのことをいいます。

バックグラウンドアプリの数が多すぎると、システムに余計に負荷がかかるため、パソコンが重くなる原因になります。
動作の無効化は「設定」→「プライバシー」→「バックグラウンドアプリ」から可能です。

メモリ交換・増設

パソコンのメモリを新しいものへ交換したり、プラスして増設することでパソコンが重くなるのを予防できます。
パソコンが重くなる原因にメモリ不足があるため、今あるメモリを増やせば問題は解決できるでしょう。

ただ、余程パソコンに詳しい人以外は、自分でメモリの交換や増設はおすすめできません。
なるべくならメモリ増設に対応している修理業者などに依頼しましょう。

定期的にデフラグ

定期的にデフラグすると、パソコンを軽い状態にしておけます。
デフラグとはデフラグメンテーションの略で、ファイルの断片化を解消することを指します。

パソコンを使っていると、ファイルを追加したり移動したりする作業が多くあります。
通常ファイルはハードディスクに保存されていますが、作業を何度も行うことでディスクに空き領域ができファイルが断片化していきます。
断片化されるとファイルにアクセスするのに時間がかかってしまいます。
断片化されたファイルをもとの状態に戻すのがデフラグという作業です。

ディスククリーンアップ

ディスククリーンアップを2~3か月に一度程度行うと、パソコンを軽い状態にできます。
ディスククリーンアップとは、不要なファイルを自動的に選別して削除してくれる機能です。

手順はローカルディスク(C:)の「プロパティ」→「全般」タブから「ディスククリーンアップ」を実行すればOKです。

同時に複数のアプリケーションを起動しない

同時にいくつものアプリケーションを起動するのは止めましょう。

複数のアプリケーションを同時に起動させると、メモリ不足に繋がり、パソコンが重くなります。
普段からアプリを開きっぱなしにしない、ウィンドウは使ったらその都度閉じるなどの癖を付けるといいでしょう。

windows Defenderの無効化

Windows Defenderの無効化も有効です。

Windows DefenderとはWindows10に搭載されているセキュリティ機能です。
セキュリティソフトを入れなくても一定程度ウイルス対策ができるのですが、Windows Defendewのスキャンが開始されると、HDDやCPUに負荷がかかり、パソコンが重くなる原因です。

Windows Defenderは設定やスタートアップから削除できます。

容量の大きいフォルダの移動

容量の大きいフォルダは、CドライブからDドライブや外付けHDDに移動させましょう。

デジカメで撮影した写真のデータやダウンロードした音楽データは何も設定しないままだと自動的にCドライブに保管されます。
これらのデータは容量が大きいので、WindowsなどのOSがインストールされているCドライブの空き容量が少なくなり、パソコンが重くなる原因です。

インデックス機能を最適化

インデックス機能を最適化するとパソコンを常時快適に使えるようになるでしょう。

インデックス機能とはWindowsにある索引機能で、パソコン内にあるファイルを検索する際に効率よく見つけるための仕組みのこと。とても便利な機能ですが、検索対象のファイル数が多いと、検索するごとにパソコンの動作が遅くなってしまいます。

最適化するには、不要なファイルをインデックスの作成対象から除外したり、必要なフォルダにのみインデックスを作成するという方法があります。

ソフトの優先順位を変更

ソフトの優先順位を変更すると、パソコンが重くなるのを防げます。

いくつものソフトを一度に使用すると、それぞれのソフトの動きが重くなります。
優先して使いたいソフトがある場合は、パソコンが処理する優先度を「高」に設定すると、ソフトの動作を早くできます。

スタートボタンを右クリック→「タスクマネージャー」→「詳細」から目的のソフトを選んで右クリック→「優先度の設定」を「高」に設定すればOKです。

自動で立ち上がるソフトを停止

自動で立ち上がるソフトを停止すれば、起動時にパソコンが遅くなるのを予防できます。

Windowsには、起動時にソフトを自動で立ち上げてくれる「スタートアップ」機能が搭載されています。
しかし不要なソフトまで立ち上げてしまうとパソコンの動作が遅くなる場合があります。
不要なソフトは起動時に立ち上がらないよう設定し直すことをおすすめします。

OSのアップデート

パソコンが重いと感じる原因にOSのバージョンが古くなっていることも考えられます。
そのためWindowsなどのOSは定期的に最新バージョンになっているかチェックすることをおすすめします。

チェック方法は設定画面から「更新とセキュリティ」を開き、更新プログラムがあるか確認するだけ。
もし最新バージョンになっていない時は、アップデートを実行してください。

使っていないアプリをアンインストールする

使用していないソフトやアプリケーションは、アンインストールしてパソコン内から消去しましょう。
パソコンに様々なソフトやアプリケーションを入れると、メモリやCPUを圧迫します。
すでに使っていないソフトやアプリがある場合は、なるべくこまめに削除するようにしてください。

メモリの容量チェック

パソコンの動作が遅くなる原因にメモリの空き容量不足がありますが、これをチェックする方法をWindowsとMacに分けて紹介していきます。

windowsの場合

(Windows10の手順)
フォルダ→「ローカルディスク(C:)」を選択して右クリック→「プロパティ」→「全般」のタブから使用領域と空き領域の容量が見られます。空き容量は少なくとも30%以上確保しましょう。

macの場合

「command+Shift」で「Spotlight」を表示→「アクティビティモニタ」と検索→「メモリ」を選択

セキュリティソフト

パソコンがウイルスに感染すると、パソコンの動作が遅くなるなどの悪影響が出ることがあります。

そこでパソコンをウイルスから守るには「セキュリティソフト」を使用することをおすすめします。
急にインターネットの立ち上がりが遅くなったり、パソコン全体の動作が遅くなった場合にはパソコンがウイルスに感染した可能性を疑いましょう。
特に様々なサイトを頻繁に閲覧している場合は、ウイルスに感染しやすくなります。


4.応急処置

こちらでは急にパソコンの動作が遅くなった時の応急処置法を6つ、ご紹介します。

1)ブラウザのタブを閉じる

複数のブラウザ(Webサイトを見るためのソフト)を立ち上げている場合は、必要以外のウィンドウを閉じるようにします。

ネットで調べ物をしていると、ついいくつものサイトを開きっぱなしにすることがあります。
サイトの設定によっては、リンクを開くと次々に新しいウィンドウで表示され、気が付くとたくさんのタブが開きっぱなしの状態になっている場合があります。

いくつもタブが開いた状態だとその分メモリを使い、パソコンが重くなってしまいます。

2)再起動

パソコンが重いと感じたら、一度再起動してみましょう。
原因によってはそれだけで問題が解消する場合があります。

再起動する場合は、すべてのデータを保存し、ブラウザのタブを閉じてから行います。
再起動ではなくシャットダウンという方法もありますが、終了時に保存されるデータが違うため、パソコンが遅いときは再起動を選択してください。

3)ストレージの整理

ストレージを整理するとパソコンの動作が改善されることも。
パソコンが遅くなる原因の一つに、不要なデータが容量を圧迫させるということがあります。
そこで不要なデータを削除することで、空き容量が増えて動作の改善が期待できるはずです。

不要なファイルは右クリックで削除を選択すると、ごみ箱に移動しますが、必ずゴミ箱の中も空にするようにしましょう。

4)キャッシュを削除

キャッシュを削除すると、パソコンの動作が改善される場合があります。
キャッシュとはWebブラウザやアプリにある情報をデータ化してパソコン内に一時的に保存する機能のこと。
2回目以降に表示する時に表示速度を上げる役割があります。

メリットがあるキャッシュですが、キャッシュファイルの容量が増えすぎると、パソコンが遅くなる原因です。
ブラウザによって異なる、キャッシュの削除方法に従って削除しましょう。

5)ウイルス対策

ウイルス感染によるパソコンの動作不良を改善するには、ウイルス対策が必須です。

パソコンが急に遅くなった応急処置として、ウイルスチェックをしてみる方法もおすすめ。
私たちの知らない間にパソコンがウイルスに感染していることもあるため、予めウイルス対策ソフトをインストールしておくといいでしょう。

6)メモリのアップグレード

メモリをアップグレードすると、パソコンの動作やスペックを向上させられます。
ハイスペックなメモリに交換するという方法もありますが、最も手軽にできるのはメモリの増設です。

パソコンによっては新しいメモリを挿すだけでメモリを増設できる機種もあり、メモリの容量を増やせれば処理速度も速くなるはずです。


5.色々試しても解決しない時はプロに相談

これまでパソコンが重い原因ごとの対処法や応急処置法などを紹介してきましたが、上のようなことを自分でいろいろ試してみても解決しない場合は、プロに相談することをおすすめします。

パソコン修理専門店なら、パソコンの動作が遅い原因を速やかに特定して、改善できます。
またパソコンの修理が必要かも分かり、修理方法も熟知しているので、いざというときも安心です。

「自分ではどこが悪いか分からない」「もしパソコンを壊してしまったらと思うと不安」という方は、ぜひパソコン修理のプロに相談しましょう。

お気軽にお問い合わせください。

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営業時間 9:00-21:00
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この記事を書いた人

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エルコンシェル

静岡県浜松市でパソコンに関することならエルコンシェルへ。

パソコン整備士が日々のサポート業務で
お客様からお寄せいただくご相談事を基に執筆しています。

●初めてのパソコンでお困りの方
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など、ご参考になれば幸いです。

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